ラブライブは背景の描き込みにとてもこだわっている作品です。そしてその背景はただ存在するだけでなく、そこには何かしらのメッセージが込められていることもあります。「もしかしたらこの背景ってこういった演出なのかな？」と気になるところがあれば注意してみてください。そこにはきっと深い意味があるに違いありません。劇場版は舞台が目まぐるしく変化しますが、新しく登場する背景以外の「今までアニメなどで見たことがある風景」も注目ポイントのひとつです。「なぜ以前登場した時と同じアングルでこの背景を出しているのか」といった考えをめぐらすのもひとつの楽しみだと思います。今回は建物を中心に見よう、看板や小物を中心に見よう、といった感じに決めてから注目してみるとより気づきやすくなるかもしれません。

② A-RISE

　アニメ本編でμ'sとラブライブで戦った良きライバルである3人は今回の劇場版でもとても重要な立ち位置にあるのではないかと思います。圧倒的な人気をもつA-RISEとμ's。このふたつのグループはどう違うのか、「みんなで叶える物語」とはどういったものなのか…そういったことを考えながらアニメ2期を(特に10話)もう一度観てみてください。きっと劇場版でのA-RISEの3人のセリフがもっと深いものに感じ取れるはずです。また彼女たちの表情や仕草にも最後まで注目してみてください。アニメ本編では見られなかったあんな表情やこんな仕草が…

③ 光

　Kira-Kira Sensation! などの歌詞にある「光」という言葉はこれまでラブライブと共に歩んできたスクールアイドルμ'sを表すキーワードのひとつです。そしてそれは劇場版のなかにも効果として表現されています。よく見てみると急に全体が明るくなったり、光が差し込んで来たり、そういった演出にある強いメッセージ性を意識して捉えていくと、これまでμ'sがどのように輝き、そして劇場版でどうなっていくのかが見えてくると思います。「光」に関連しそうな言葉にも注目して、登場人物のセリフを追いかけていくのもよいでしょう。

④　作画

　ラブライブはたくさんのスタッフ様の力によって作られています。くっすんが舞台挨拶で「劇場版はすごく絵が綺麗！」と言っていたのもよくわかります。しかし「綺麗だな～」で終わっていてはまだまだ真の玄人(?)とは言えませんよ！作画の方によってキャラクターの描き方が微妙に違うんです！「あ、このシーンは○○さんが担当したんだ」と気づきつつ観ることができたら、あなたは真の玄人ラブライバー！(かもしれません)

ここに挙げたものが見どころのすべてではありませんし、観た人によっては同じシーンでも受け取り方が違う…といったこともあるかもしれません。見どころは見どころであって、どれが正解というわけではありません。「なるほど、こういった見方もあるのか」といった風に捉えていただけると幸いです。